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スターバックスのビジネスから学ぶ孫子の兵法No,9
スタバのビジネス孫子の兵法
シアトルの小さな店舗からスタート
1971年アメリカ西海岸、シアトルの小さなコーヒー豆専門店から今や世界90カ国店舗数22,000店を超える世界一のコーヒーチェーン店に成長
ドトールやコメダ珈琲など国内外にも競合店が無数にあり、またマクドナルドやロッテリアなどのハンバーガーショップやセブンイレブン、ローソンやファミリーマートなどのコンビニやでも安くて美味しいコーヒーが手軽に飲むことができます。
コーヒーショップは個人でも参入しやすい業態で、世界中いたるところにある中でこれ程までの大成功を収めたスターバックスですが、成功の秘密は一体どこにあるのでしょうか。
今回は世界一のコーヒーチェーン店スターバックスのビジネスから学ぶ孫子の兵法です。
その1『最上のコーヒーを提供』
バイヤーが最高のコーヒー豆を世界中探し求め、現地で見つければ仕入れ、限られた時期にしか手に入らない希少なコーヒー豆もどうにかしてでも手に入れます。
最上の風味、コク、香り、酸味になるように熟練された職人さんがローストします。
そして「カッピング」という厳しい風味テストを、1年の間に25万回以上も繰り返し行うことによって、ようやくお客様に満足できるコーヒーを作っているのです。
その2『最高のスタッフ』
「スターバックスのスタッフには誇りをもって仕事してほしい、歯車のようにしたくはない」創業者のハワード・シュルツ氏はそういう思いでいつもいます。
孫子の兵法のビジネス・名言の解説
《卒を視ること嬰児の如し》(孫子の兵法 地形篇)
スタッフ全ての人を「パートナー」と呼び合い、社長もストアマネージャーも正社員もアルバイトも垣根がなく対等の立場で仕事をしています。
スターバックスの場合、学生アルバイトも正社員も入ってから約2ヶ月時間にして80時間の研修時間があります。スタッフもアルバイトやパートさんも全て同じ研修内容となっています。
そしてスターバックスの基本理念「お客様に感動経験を提供して、人々の日常に潤いを与える」を実現するために、会社のミッションや理念を学び、それから最高に美味しいコーヒーの淹れ方を研修します。
孫子の兵法のビジネス・名言の解説
《上下の欲を同じうする者は勝つ。》
(上下の人々が心を合わせていれば勝つ。)(孫子の兵法 謀攻篇)
その3『全ての店舗で内装が異なる』
一般的なチェーン店の場合、コスト削減の為にほとんど同じ内装とインテリアになっていますが、日本のスタバの場合、各地域ごとに客層や生活環境も異なるのでその地域に合わせて内装やインテリアを考えて作っています。
最高のコーヒーは勿論のこと、最高のスタッフとお客様との繋がりであったり。お客様同士のつながりを大切にできるとても居心地良い空間を提供することを追求しているのでしょう。
普通にコーヒーを飲みながら、憩う場所というのではなく、最上のコーヒーを目指し、落ち着きのある内装やインテリアを求め、お客様を大切にもてなしてくれるスタッフ、これだけのクオリティーなので、世界一のコーヒーチェーン店となったのでしょう。
孫子の兵法のビジネス・名言の解説
《算多きは勝ち、算少なきは勝たず》
(勝算が多いと勝ち、勝算が少なければ勝てない)(始計篇)
私の事ですがあるスターバックスに行き、混んでいる時間なので仕方ないなと並んでいると、ある女性スタッフがにっこりと私の顔を見ながら微笑んでいました。
その笑顔を見てとても癒され並んで少し苛立っていたのがどこかに吹っ飛んで並んでいるのに楽しい気分になったのです。
また男性スタッフがレジでコーヒーを注文する時に「いつも来てくれていますね、ありがとうございます。」と笑顔で一言、そしてコーヒーを渡す時も「いつも来てくれてありがとうございます。」二度も笑顔で声をかけてくれたので、すっかりファンになり何度でも来たいと思うようになりました。
これからも競合店も負けじと進出してきますが、スターバックスの大活躍を期待しています。
今回は世界一のコーヒーチェーン店スターバックスのビジネスから学ぶ孫子の兵法でした。
参考文献『スターバックス成功物語』(日経BP社)『感動経験でお客様の心をギュッとつかむ!スターバックスの教え』(朝日新聞出版)